今日は、靴の話を少しさせてくださいね。
洋服やアクセサリーはこだわって選んでいても、靴となると「歩ければ良い」と、つい後回しにしてしまうこと、ありませんか。
けれど靴というのは、一日の中でいちばん自分を支えてくれている存在でもあるのです。
汚れを拭き取ったり、かかとの傾きを整えたり。
そんな何気ないお手入れの時間は、「これから自分がどこへ向かうか」を静かに見つめ直す時間でもあります。
足もとが整っているとき、不思議と歩く姿勢まですっと美しくなり、一歩ずつの足取りにも、ささやかな自信が宿るものですね。
反対に、靴が汚れたまま、かかとがすり減ったままだと、気づかぬうちに歩き方も心も、少しずつうつむきがちになってしまうことがあります。
足もとというのは、自分では見えにくい場所だからこそ、意識して整えることが、丁寧に生きるということそのものにつながっているのかもしれません。
装いの仕上げは、頭のてっぺんからではなく、実は足もとから始まっているのですね。
今日という日を、どんな足取りで歩いていきたいか。
靴を通して、そっと自分に問いかけてみましょう。