過去は変えられる?
先日、若い頃ーー10代から20代の頃の話をしていたときのことです。
今でこそ私は、自分の人生を思い切り楽しんでいますが、あの頃の私はいつもコンプレックスとともに生きていて、つい人と比べては「私なんて」と思っていました。
人生で一番眩しいであろう時期に、私はどこか冴えない気分でいたのです。
ところが、その話をしていたお相手が、ふとこういったのです。
「楽しんでいたんだね」
…….え? 楽しんでた?この私が?
一瞬全力で否定したくなりましたが(笑)
その言葉が心の奥にすっと入ってきて、「あぁ、そうだったかもしれない」と腑に落ちたんです。
その夜、当時のことを改めて思い出してみたら、
確かに、どんな環境の中でも小さな楽しみを見つけていたし、周りの人たちに可愛がられて、大切にされていた事を思い出しました。
なのに、私はその事実を見ようとせず、”できない私”ばかりにフォーカスして生きていたんですね。
ほんの一言の”別の視点”で、記憶の色まで変わってしまう。
人の言葉って、なんて不思議で、優しく大きな力を持っているんでしょう。
娘の一言から見えた「別の私」
少し前に娘が、若い頃の写真を見てこう言ったんです。
「お母さんの若いときって、お洒落でスタイルよくて、人の目を惹く感じだったんだね」
私は「全然そんなことないよ〜」と返しましたが、その時もまた、ふと心の奥がチクリ。
私自身、自分を”地味で目立たない人”だと信じていたけれど…..
もしかしたら、本当は違ったのかもしれない。
長い間、自分にネガティブなラベルを貼って、見えない檻の中に閉じ込めていたのかもしれません。
でも、気づいた「今」が、タイミングであり人生の転機なんですよね。
ジャーナリングがくれた”気づきの魔法”
ここ数ヶ月、私は「ジャーナリング」という習慣を続けています。
自分の感じたこと・思ったことを、ジャッジせずにノートに書き出すだけ。
大抵はネガティブな感情ばかり出てきますが(笑)
不思議と、書き終える頃には心がスッキリしているんです。
例えば、誰かへの怒りを書いているうちに、
「あっ!!私も同じことをしているかも」とか
「怒っていたのは、実はわかってほしかったからなんだな」と気づいたり。
まさに”アハ体験”の連続。
気づきの積み重ねが、私の視点を静かに変えてくれています。
RASとスコトーマ 〜脳の仕組みから見た「思い込み」
脳にはRAS(ラス)という”自分にとって重要な情報だけを拾うフィルター”があります。
人は、自分にとって意味のあることだけを見て、聞いて、感じているのです。
ですから、同じ景色を見ていても人によって見えているものは違う。
一方で、見えていない部分ーーそれが「スコトーマ(心理的盲点)」です。
私の場合、”自分なんて”という思い込みが強かったので、
無意識に「可愛い人や美しい人」「能力高い人」ばかり目に入り、自分を大切にしてくれていた人たちの存在は、スコトーマの向こう側に隠れていたんですね。
見える世界を変えると、過去も未来も変わる
RASやスコトーマがあるからこそ、私たちは”何を大切だと思うか”を意識する必要があるのだと思います。
もし、「私は愛されている」「私の人生は楽しく幸せに満ちている」と信じていたら、脳は自然とその証拠を探し始めます。
逆に、「私はダメだ」と思っていたら、その証拠ばかりを集めてしまう。
だからこそーー思い込みは、ポジティブでしあわせな方がいい。
視点を少し変えるだけで、過去も優しく、未来も明るく見えて
そして、心がほどけて、その瞬間から人生は新しい色を放ち始めます。
私の今回の経験は、
”RASとスコトーマを外したら、過去の記憶まで変わってしまった”という、小さな奇跡(笑)のようなお話でした。
どうやら「過去は変えられる」って、本当かもしれませんね♡
〜今日も、あなたの世界が少しでも優しい世界に包まれますように〜
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
今週も自分を信じて、やさしく前へ。
エセンティア 設楽明子