年齢を重ねることへの気づき
最近ふと気づいたんです。
年齢を重ねることに無意識に抵抗していたことに。
自分では前向きに受け止めているつもりでしたが、「年齢を重ねること=老いること」と思ってしまっていた。
今の自分をしっかりと見てあげられていなかったのだと思います。
若さを追いかけたいわけではないのに、出てきた”中年感”を認めたくないと思ってしまうーーそんな気持ちが心のすみにあることに気づいたんです。
ちょうどいい機会だな、と少し考えてみました。
成熟していく喜び
無意識に抵抗していたと言いましたが・・
一方で、50代になり、自身の変化とともに、「少しづつ年齢を重ねていく人生」への見方が変わってきたのも事実。
学んだことや経験を知恵に変え、それを自分や人のために使えるようになったこと。
その積み重ねが喜びや幸せになり、自分を認められる大きな力になっているのです。
年月を重ねていくことの価値
人はワインと同じ。
時間を重ねれば重ねるほど、その人ならではの味わいと価値が深まっていくのだと思います。
外側は、誰でももれなく歳を重ね、シワや白髪が現れていく。
40代後半から50代は、その変化をじわじわと感じ始め、まだ受け入れ難かったり、抵抗したくなる頃かもしれません。(私のように..笑)
でも、ワインやアンティーク家具などが持つ独特の美しさと価値に心を打たれるようにーー
人もまた「歳を重ねてから」が面白くなる。
そこにこそ、本当の人生の味わいがあるのだな、と改めて気づきました。
本当の若さとは?
本当の若さとは、シワやたるみの有無ではなく、
「今をワクワク楽しんでいるかどうか」
年齢以上に若々しい方々を見ていると、それを実感します。
皆さん子どものように瑞々しい空気をまとい、瞳が輝いている。
そして同時に「人生には限りがある」ことを理解し、だからこそ「今この瞬間」を自分らしく味わっているという深みです。
その姿はまさに”円熟”であり、知性と余裕にあふれています。
もう一つ。共通しているのは「好奇心」を失っていないこと。
50代でも60代でも、さらに年上でも、素敵でチャーミングな方たちは皆、何かに挑戦していたり、心を踊らせているんですよね。
新しいことを知りたい、やってみたい、体験したい。
その好奇心こそが、人生を若々しく彩り続ける原動力なんだと思います。
自分を大切にすることの意味
私たち女性にとってメイクやファッションは、年齢を隠すためではなく、ここまで生きてきた自分を表現するもの。
もちろん「ちょっと若く見せたい」もアリですが(私もそれはある。笑)
本質はそこではないと思うんです。
私も含め、周りを眺めてみると・・
50代になると、内面がそのまま外側に現れてきます。
だからこそ、自分を大切に扱い、きちんとケアしてあげること。
それは美容や健康管理を超えて、「自分を大切に、自分の人生を大切に生きる姿勢」そのものです。
そしてその空気感は、人との関わりにも必ずにじみ出てきます。
大切な「私」を否定せず、まるっと優しくOKを出して、そして…「大好き」でいてあげること。
それにプラスして「メイクとファッション」で自分を表現できていたら、「最高に魅力的な女性」ですよね!
50代からの”腕の見せどころ”
私は講座の中で、50代以降の女性のステージをこう伝えています。
・大人の女性としての腕の見せどころ
・若い世代に、年齢を重ねることへの期待を持ってもらう姿を見せること
これは受講された皆さんだけでなく、自分自身にも伝えているメッセージです。
落ち込んだときに思い出すと、「あ、そうだった!」とエネルギーが湧いてくる。
”やらなくちゃ”ではなく、自分を思い切り楽しんでいたら、その生き方が誰かの役に立っていたーーそんな循環を感じられることが、何よりの喜びです。
60代は人生のハイライト
先日、メンタルトレーニングの第一人者・西田文郎さんのこんな言葉に出会いました。
・60代こそ腕の見せどころ・頑張りどころ・人生のハイライト
・競争から開放され、哲学的な考え方ができるようになり、自己実現に向かいやすい
・20〜50代はその準備期間
・準備期間に蓄えた経験と知恵のすべてを使って、60代からは誰にも支配されず自由に生きる
・60代を人生のピークにするのか、台無しにしてしまうのか。その決断は自分自身が握っている
私はまだ50代ですが、60代はもう見えています。
人生のハイライトの60代に、どう花を咲かせるかを考えると、「年齢を重ねること=老化」にとらわれてがっかりしている場合ではないわ!と思います。
西田文郎さんが仰る「準備期間」も終盤ですしね!
母からの言葉
西田文郎さんの言葉を読んだあとに、数年前に母から言われた言葉を思い出しました。
ちなみに私の母は、77歳の今でも誰もが「若い!」と驚くほどパワフルで、同じ人間とは思えないほどの存在感です。笑
そんな母が、当時ある事で落ち込んでいた私にこう言ってくれました。
「女性の50代はまだまだ綺麗で魅力的。60代までは全然大丈夫。だから、自分を惨めに思って生きるなんて絶対にだめ。綺麗に堂々と、人目を惹く生き方をしなさい」
西田さんの言葉が「人生の設計図」を示すものだとしたら、母の言葉は「女性の生き方の矜持(プライド)」を直球で教えてくれるものでした。
結局のところ、どんな自分で在りたいかを自分で決めることが大切なんだと実感します。
終わりに
どんな事があっても、どんな年齢になっても自分を惨めにしない。
誰かの価値観に縛られるのではなく、自分が望む生き方を堂々と選ぶ。
そしてどのような結果になっても決して後悔しないこと。人のせいにしないこと。
年齢を重ねるたびに人生を楽しく軽やかに、豊かにバージョンアップしていく。
その先に、私の生き方が、次の世代の女性たちに「年齢を重ねるって楽しそう!」と思ってもらえる灯になれば、こんなに嬉しいことはありません。
好奇心を持ち続け、堂々と、しなやかに。
これからも人生を味わい尽くしていきたいと思います。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
今週も、どうぞ軽やかに、あなたらしく。
エセンティア 設楽明子