別れは天からのギフト

街はイルミネーションの煌めきと共に、すっかりクリスマス一色。
クリスマスにこれといって何の予定もない私ですが、笑
なんだか心がウキウキ踊ります。この時期、好きです。

別れの先にあるもの

半世紀以上生きてきますと、数えきれないほどの「別れ」を経験してきたことに気づきます。

人と出会えば、どのような形であれ必ず別れは訪れるもの。
友人、家族、夫婦、恋人….。
それは死別かもしれませんし、お互いの選択による、静かな別れかもしれません。

どんな形であっても、別れとは「その人との学びがひと区切りを迎えた」ということなのだと、今は感じています。

別れは「卒業」という視点

別れという言葉は、どうしてもネガティブに捉えられがちです。
私自身も長い間、別れは「辛いもの」「苦しいもの」だと思ってきました。

実際、心が深く通じ合った人との別れほど、胸が締めつけられるように苦しいものはありません。

けれど視点を少し変えてみると、別れとは、その人との関係を通しての学びを終え、お互いが次のステージへ進むための「卒業」なのかもしれない。
そんな風にも思えるようにもなりました。

違和感という、静かなサイン

これまでの別れを振り返ってみると、「最高の状態」で終わった関係は、実はほとんどありません。

どこか心が噛み合わない。
以前のような心地よさを感じられない。
言葉にできない違和感が、心の奥に芽生える。
物理的な距離も、いつの間にか広がっていく。

見逃してしまいそうな、あるいは見たくないと目を逸らしてしまいたくなるような、そんな小さな小さなサインの積み重ね。

これは「波動」や「波長」という視点で見ると、とても分かりやすいのです。
波長が合っている時は、人は一緒にいて心地よく、穏やかで、自然体でいられます。
けれど、違和感とともにその心地よさが薄れてきたとき、それは波長が少しずつズレてきているサインなのかもしれません。

もちろん同じ波長だからこそ、一時期的にぶつかり合い、乗り越える学びが起きることもあります。
それを越えて、絆が深まる関係もたくさんあります。

けれど、そうでなく、自分が大切にしている価値観の部分で「何となく合わない」と感じ続ける場合。
そこには、次の段階へ進むタイミングが来ているのかもしれません。

愛を知るための出会いと別れ

若い頃には分からなかった「別れ」の意味。
今振り返ると、そこにはたくさんの学びがありました。

誰かに愛されることで、自分を認められるようになったこと。
愛し、愛される存在がいることで、日常が輝き、生きるチカラが湧いてくること。

そして、愛があるからこそ、憎しみや悲しみが生まれることも知りました。
それらの感情を味わい尽くし、人は少しずつ、深みのある存在へと成長していくのだと思います。

出会いと別れは、いつもセット。
別れた相手を通して、次の大切な人とのご縁がつながることもあります。

例えば、その人と出会ったから、かけがえのない子どもに出会えた。
そんな人生も、たしかにあります。

だからこそ、別れに必要以上に執着しなくてもいいのかもしれません。

感情は、味わい切っていい

とはいえ、人間ですから。
悲しいときは、思い切り悲しんでいい。
辛い時は、辛くていい。

我慢しなくていいし、
誰かを頼ってもいい。

怒りが湧くこともあるでしょう。
抑うつ状態になることもあるかもしれません。
けれど、その先には必ず、現実を受け入れられる瞬間がやってきます。

深い絶望を経験したとき、人は孤独と寂しさを知ります。
と同時に、優しさ、温かさ、そして人としての深みを身につけていくのです。

感情を味わったその先で、人は清々しく次の一歩を踏み出せるようになります。

「ハイ、次!」って。笑

そのプロセスこそが、人としての成長なのだと思います。

別れは、天からのギフト

別れのあとには、必ず「空間」が生まれます。
そしてその空間には、新しい出会いやご縁が、自然と流れ込んでくるもの。

そう考えると、別れは天からのギフトとも言えるのかもしれません。

最後にひとつ・・

大切な親との永遠の別れ

これは、これまでの別れとは少し質が違うのだと思います。
それまで、どこかで「守られている」「帰れる場所」と感じていた心が、ふと現実に立たされる瞬間でもある。

喪失感は大きく、簡単には受け入れられないのかもしれません。
日常は変わらないように見えても、心の奥にぽっかりと空いた場所をしばらくは抱えながら生きていくことになります。

親との永遠の別れ…
これは「本当の意味で人として自立する時」だと、私は聞いたことがあります。

大きな喪失感を乗り越えたとき、親から注がれていた、計り知れない愛の深さに気づく。
そしてその愛を、今度は自分が周りへと与えていけるようになる。

自立した人にしか、本当の愛は分からないのかもしれません。

別れは、決して優しいものではないけれど・・

別れを通して私たちは、人としての深さや、他者への思いやり、そして本当の意味での「女性としての柔らかな強さ」を育んでいくのだと思います。

だから今日もし、別れの途中にいる方がいたなら。
どうか無理に前を向こうとしなくても大丈夫。

ちゃんと立ち止まり、感じきって、そしてまた、自分のタイミングで歩きだせばいい。

人生は、別れを重ねながらも、思った以上に、やさしく続いていくものですから。

 

今日も最後までご覧くださってありがとうございます。
今週も、大切な自分にそっと優しさを..

エセンティア 設楽明子

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