『卯月』からの記憶

エセンティアの坂井紀子です。

四月になりましたね。
新年度がスタートしたり、進級、進学、異動などで新生活を始める方も多いことでしょう。
そういえば少し前に引っ越し屋さんのトラックをよく見かけたな…と、今さら気づきました。

 

四月の和名は「卯月」。
その語源にはいくつかの説があるそうですが、そのひとつは卯の花(ウツギの花)が咲く月という意味の“卯の花月”が縮まったということ。
こちらがウツギの花だそうです。爽やかな初夏のイメージですね。

 

その他にも、夏初月(なつはづき)、鳥待月(とりまちづき)、木葉採月(このはとりづき)など、たくさんの呼び名があるそうで…

その中で、私が懐かしく感じたものが、

木葉採月(このはとりづき)
その由来は…
『養蚕がさかんだった昔、各地に桑畑がありました。桑の葉の新芽が出る頃、蚕(かいこ)が孵化(ふか)します。
蚕のえさは、桑の葉。その桑の葉を採る月が、旧暦4月頃だったのです。そこから、「木葉採月」という名もつきました。
食欲旺盛な蚕に食べさせるため、大変忙しい日が続いたそうです。』

 

こちらの説明を読んで、そういえば小学生の頃、通学路の周りにはたくさんの桑畑があったことを思い出しました。
学校からの帰り道、ドドメと呼んでいた桑の実を、友達と採って食べたことや、おしろい花の種を集めて潰して手や顔に塗ってみたりしていた記憶がどんどん浮かんできました。

父方の祖母の家ではお蚕を育てていたということも。
広い建物の中一面に緑の桑の葉が広がり、そこにのっている白いお蚕の姿。
静かな部屋の中で、小さなサクサクというような、シャクシャクというような、お蚕が桑の葉をはむ音がしている光景が蘇りました。時々下に落ちてしまうお蚕を、祖母はお蚕さまと呼んで大切に拾い上げ、桑の葉の上にのせていました。

私は正直お蚕が苦手で触れなったので、落ちてしまったお蚕を踏まないようにするのに真剣でした(笑)。
子供の頃の私はどうして虫を育てているのかな?と不思議に思っていました。
そのお蚕が作った繭が絹となり、着物の反物になっていくなんてまさかでしょうね。

そして初めて知ったのですがなんと、絹織物一反分のお蚕を育てるのに、約98キロの桑の葉が必要なんですって!
それは絹が希少なわけで、着物が高価になるのも納得ですね。

 

卯月を調べることから、あの美しい絹の光沢を作っているのが、お蚕さまなのだということを改めて思い出すことができました。

また、自然いっぱいの中で、のんびり過ごしていた子供の頃の私にも会えたような気がして、なんとも懐かしく温かい気持ちになりました。

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