感情の波に飲み込まれそうになったら 〜怒りの正体と向き合うこと〜
皆さんは日々の生活の中で、自分の「感情」にどれくらい意識を向けていますか?
嬉しい、楽しい、悲しい、悔しい、そしてー、怒り。
先週末、私が所属している異業種交流会での学びのテーマは「感情のコントロール」、中でも「怒り」にフォーカスした内容でした。
今回の講師は、キャリアコンサルタントなど様々な経歴をお持ちで人間的魅力に溢れる 大石尚先生。
学びの場に身を置くのが好きな私にとって、今回もまたまた大きな気づきがありました。
怒りを持つことは悪いことではない
怒りのコントロール、いわゆる「アンガーマネジメント」。
皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
私自身、年齢を重ねるにつれて、”怒り狂う”みたいなことは減ったものの(ゼロとは言いません、笑)、日常の中でちょっとした「イラっ」は実はたくさんあることに気づきます。
例えば運転中、急な割り込みをされた時。
家族に何度言っても直らない生活習慣を見た時。
あらゆる場面で、小さな怒りの種がポンポンと現れては、心の中に火花を散らしていく・・。
怒りの奥にある「大切にしたいもの」
昔から私は、人が怒る時、その背景には「なにか大切にしている価値観」があるのではないかと感じてきました。
相手の怒りに触れた時、反射的に反応してしまうこともあるけれど、「私の何がその人の怒りに触れたのかな?」「この人は何を守ろうとしていたのかな?」と考えるようにしていました。
ところが最近は、”その背景を考える”という視点をすっかり忘れていて・・
ただただ、反応→モヤモヤ→疲れる、のループに入っていたことに、今回の学びで気づかされたんです。
「6秒ルール」の本当の意味
アンガーマネジメントの中で有名なフレーズに「怒りを感じたら6秒待とう」というものがありますよね。
この”6秒”の間に怒りのピークが過ぎるから・・という話、私も知ってはいたのですが、どうしても6秒では収まらない自分に「私ってダメだなぁ」と思っていたんです。
しかし、今回知った真実はこうでした。
実はこの”6秒”というのは、ただ感情を抑え込む時間ではなく、”理性を働かせるための間”だったのです。
怒りが湧いてきたときこそ、
「私は何に傷ついているの?」
「どんな価値観が大切にされていないと感じたの?」
と、自分に問いかけてみる。
そうすることで、人間にしかない”理性の脳”が動き始め、怒りに振り回されずに済むー、
その”スイッチ”を入れるまでに必要な時間が、6秒というわけです。
あぁ、そういうことだったのか!
この仕組みを知って、なんだかホッとしました。
私はただ感情のメカニズムを知らなかっただけなんだ、と。
感情は「感じきって、出して、整える」
セミナーでは、自分自身の「感情の癖」をワークを通じて可視化し、それを踏まえたコントロール方法も学びました。
とても興味深かかったのは、講師の方がこう仰っていたことです。
「怒りに”フタ”をして、なかったことにするのが一番不健全です」
日本人には特に多い傾向だそうです。
怒ってはいけない、感じてはいけないと、感情を心の内側に押し込めてしまう。
しかし、それでは感情は消えてくれない。
むしろ、どこかで形を変えて噴き出してしまうのだとか。
それをきいて、「あぁ、確かにそうかもしれない・・」自分自身にも心当たりがあります。というより、ありすぎます。笑
もしその怒りを伝えられない状況にあるなら、自分の中に留めるのではなく”ノートに書き出す(ジャーナリング)”ことがおすすめとのこと。
感情は「感じきって、外に出して、整える」。
この流れがとても大切なのですね。
学びのあとの、深い学び
学びのあとは、講師の方を囲んで懇親会。
美味しい食事と共に、仲間たちと仕事やプライベートのアレコレや、セミナーの感想をシェアする時間は、私にとって宝物です。
主催の方は「上質空間」と表現されていました。
本当にその通りだなぁ、と今回もそのあたたかなエネルギーに身を委ねて楽しみました。
さて。
同じセミナーを受けても、感じたことや受け取ったことは十人十色。
皆さんのシェアにより、「そんな視点があったのね!」と驚かされることもしばしば。
仲間と学ぶことにより、自分の一方向だけでなく多角的な見方に気づくことができ、毎回ワクワクします。
学びって、本当に奥が深い。
まさに”一粒で二度美味しい”ですね。笑
終わりに 〜知っていると人生は変わっていく〜
私たちの人生には、予期せぬ出来事や困難が時々やってきます。
そんな時、知識や情報、スキルがあることで、抜け出す道を早く見つけたり、心を軽く保つことができたりします。
「感情に振り回される人生」と「感情を理解して味方にする人生」では、見える景色が全く違う。
学ぶことは、自分を楽にし、自分らしく生きるための大きな力になります。
怒りを感じた時、それは自分の中の”本当に大切にしたいもの”を教えてくれるサインかもしれません。
次に怒りがふっと湧いたときは、6秒だけ、自分にそっと問いかけてみてください。
「私は何に傷ついたの?」
「私は本当は、何を大切にしたいの?」
きっとその問いの中に、あなた自身への優しい答えが見つかるはずです。
本日も最後までお読みくださってありがとうございます。
このあともどうぞ素敵な時間をお過ごしください。
心からの感謝と愛を込めて・・
エセンティア 設楽明子