ハレの日・ケの日

エセンティアの坂井紀子です。

日本は自然の中に四季を感じられる国ですね。
農耕民族である日本人は、昔から季節の移り変わりを正確に捉えるために、一年を24分割した『二十四節気(にじゅうしせっき)』を取り入れ、日々の暮らしにも生かしてきました。
そしてお正月やひな祭り、端午の節句などのハレの日をおくことで、一年の日々の生活(ケの日)に変化と潤いを与えてきたそうです。
暮らしの中にメリハリをつけていたのですね。

二十四節気は中国で作られたもので、日本の気候には合わない名称や時期もあり、それを補うために『雑節』と呼ばれる季節の区分けを取り入れました。それが『日本の旧暦』というものになります。

雑節の中には土用、八十八夜、入梅、など聞き覚えのあるものもありましたが、私が初めて知ったのは『二百十日(にひゃくとおか)』というもの。
立春から数えて二百十日目を指し、毎年8月31日〜9月1日ごろにあたります。
昔から台風が発生しやすく、天候が荒れやすい日と言われていたそうです。

ちょうど稲の穂が実り始めるころで、農作物への被害を避けるという願いを込めて、各地で風鎮祭が行われるようになったのだとか。
富山県の有名な『おわら風の盆』も、その一つだったのですね。

 

 

平安時代の今頃も台風が起きていたというのが、不思議な感じがしながらも、当時の人びとも私たちと同じように日々の生活があり、時々のハレの日を楽しみにしながら、暮らしていたのだな…と親近感が湧きました。

以前、娘の中学校の先生が仰っていた言葉を思い出しました。
「ケの日を大切に生きられる人になれ」
ときどきしかないハレの日だけを心の支えに、またその日だけ張り切るのではなく、日々のケの日をコツコツ丁寧に生きられる人であることが、大切なのだというお話でした。
楽しむ時は楽しむ、地道にコツコツの時はコツコツ努力する。
メリハリ、大切ですね。

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