エセンティアの坂井紀子です。
毎年恒例となりました『高崎第九』に今年も行ってまいりました。
この日を迎えると、師走になったことを実感します。
ここ数年は着物で鑑賞するようになり、それもまた楽しみとなっています。
着物を着ようと思った時、その日のイメージをしてコーディネイトを考えます。
・今回はずっと着たかった墨流しの訪問着
・クリスマスを意識して赤い帯
『墨流し』とは、水の上に落として生まれた模様を写しとり、その柄を楽しむ日本古来の技法で、発祥は平安時代ともいわれ、古今和歌集には墨流しを詠んだ歌も存在するとか。
和紙染めから始まったこの技法は、明治後期から反物の染めにも取り入れられました。
水の上にマーブル模様のように広がる模様ですので、同じものはどこにもない、唯一無二のものとなります。
また『墨流し』は、
「水に(くろ)を流す」と「苦労を水に流す」をかけた意味があり、縁起をかつぐ模様として愛されてきたそうです。
着物には縁起担ぎの色や、模様がたくさん取り入れられています。
それを身に纏う人の幸せを祈る、日本の心が表現されています。
その着物が代々受け継がれていく…そんなところも私が着物を好きな理由のひとつです。
『赤い帯』は、ゴールドと柄の中にペガサスが織り込まれたもので、とても華やかで、少し洋風(オリエンタル)な雰囲気を持った帯になります。『和』の中にプラスすることで、全く違った印象にすることができました。
今回の着物と帯は、ご縁があって譲り受けたものです。
いただいた時から、今年の第九に墨流しの訪問着を着ていこう♡と決めていました。
今回は赤とゴールドの帯で華やかなコーディネイトにしましたが、帯を変えると落ち着いた印象にもなりますので、また違う場面でも活躍してくれそうです。
着物は帯や帯締めなどの小物を変えることで、印象を変えることができます。
お持ちのお着物に何を合わせたら良いかわからない…という方はご相談くださいませ。