帯結びに込められた想い

エセンティアの坂井紀子です。

連日、溶けてしまいそうな暑さですね…
会社の駐車場から建物に入るまでのわずかな距離を歩くだけで、ぐったりして体力を消耗するのがわかります💦

 

こんな暑さの中、着付業界では成人式に向けて振袖の着付練習がスタートしています。

綺麗な着付を短時間に仕上げるために、
・手を慣らす
着付の流れを体で覚え、ひもを手に取るタイミングや結び方などを検討し、出来るだけ無駄な動きを減らしていくことで、時間短縮につなげます。

・目で記憶する
綺麗な着付のポイントに幅や長さ、角度というものがあります。
半衿の幅、おはしょりの長さ、衿合わせの角度など、何センチという美しさの基準が決まっているものが多く、初めは物差しで測って確認し目で見て記憶していきます。

そのためには回数を重ねるしかありません。

今回の帯結びは『ふくら雀(すずめ)』。
伝統的で格式高い帯結びで、成人式の他にお見合いや結納などで結ばれることが多い形です。
若い皇室の方でよくお見かけしますので、今度ご覧になってみてくださいね。

では、なぜ雀が縁起が良いのか?
調べてみました。

 

・雀は「厄をついばむ」とされ、一族繁栄・家内安全の象徴とされてきた。
「寿徳」「福徳」「財徳」が備わると言われ、雀自体が縁起の良いもの。
特に、冬の雀はふっくらしたその姿から、豊かさを表す縁起ものとされ、
福良雀(良い福をもたらす)、福来雀(福が来る)とも表す。

 

『ふくら雀』とは冬に外でまんまるに膨らむ雀のことをいうそうです。
寒さから身を守るために自分で羽の中に空気の層をつくる、その見た目がふっくらしているところから名付けられたのだとか。
実際にご覧になったことはありますか?
私は丸々としている姿は思い浮かぶのですが、太っていたのではありませんでした(笑)

帯結びでは、ふくら雀が羽を広げたような形となることから、

「食べる物に困ることなく豊かな一生を送れますように」

という願いが込められているそうです。

 

日本には昔から、模様や色、形に縁起や想いを込めることがありますね。
着物の模様や帯結びの他にも、おせち料理や建築物にも、意味があることがたくさんあると思います。
そんな日本人の感性に触れるたびに、日本人ということに誇りを感じます。
そして今、この時代の日本に生まれたことは当たり前ではない、幸せなことなのだということ忘れてはいけませんね。

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