子供の頃に好きだったことは何ですか?
何かを作ることが好きだった私。
特に手芸と言われるものが好きで、フェルトやビーズで小物を作ったり、編み物なら毛糸、レース編み、タティングレース。
刺繍もクロスステッチから始まり、色々なタイプの刺繍に取り組み、高校生の頃は好きな生地を選んでワンピースも縫いましたね。
着物をよく着るようになってからは、『和』のものにも興味が出てきて、着物に使われている日本刺繍にも挑戦しました。
日本刺繍は絹糸を使っているので、艶がある作品に仕上がるところが魅力。
艶って見ているだけで、なぜか気持ちが上がるんです。
和裁も数年間、教室に通い、浴衣を一枚完成させました。
自分で仕立てたものには思い入れがあるもので、着るたびにウキウキと嬉しくなります。
「どうして作ることが好きなの?」
と代表の設楽に質問され、考えてみました。
私は綺麗なものが好きなのでした。
色、艶、キラキラも大好き。
そういえば、スワロフスキーを使ってアクセサリーを作る教室にも通っていました。
それから手触りが良いもの。
なめらかさや柔らかさを手で感じながら形を作っていく。
作品が仕上がった時の達成感も好きですね。
綺麗に仕上がれば仕上がるほど満足度が上がります。
それ…着物の着付も共通していると気づきました。
色々な好きがありますが、好きは繋がっているんですね。
皆さまは、子供の頃好きだったことは何でしたか?
そのものでなくても、その時の好きと共通していることを何か今されていますか?
心がときめく時間
そういう私も、最近はあまりそういった時間を取れていなくて…
今回『手描き友禅体験』の募集を見つけ、
「これはやってみたい!」
とすぐに申し込みを。
昨年、東京で『染めと織り展覧会』を鑑賞し、友禅の作家さんが実際に描いているところや、道具などを拝見したところから、何か気になっていたんです。
体験は、友禅の下書きから仕上げまでを半日 × 3日間のコース。
こちらの体験は人気で、キャンセル待ちの方もいらしたそうです。
様々な工程の中で、みたこともない道具や材料が登場しワクワクの連続。
アイシングクッキーで使うような、絞り出し袋に糊を入れ、下書きした図案の線に絞り出していきます。
手が震えると線も揺れてしまうので、つい息が止まり(笑)
机には穴があいていて、布の下からヒーターの熱を当て、糊を乾かしながら描き進めます。
絞り出した糊は盛り上がっているので、色が混ざり合うのを防ぎます。
糊に縁取られた中を色付け。まるで塗り絵のようで、これもまた楽しくて。


写真は『薄い紫』と『濃い紫』の染料。
とても綺麗な色で、白いお皿とのコントラストがまた美しく、目にした瞬間に心がときめきました。
今回はぼかしという手法を教えていただきました。
濃い色を含ませた筆の先を、薄い色にチョンっとつけ布に置くと、はじめは薄い色で、だんだんと濃い色が出てきて、グラデーションになります。
でもそれは先生がすると(笑)
もたついているとすぐに濃い色が出てきてしまい、なかなかグラデーションになりません…難しい

色付けがすんだら、蒸して色を定着させます。
布を蒸すという工程があるとは驚きました。
蒸し上がった布をピンと張って、図案の周りを刷毛を使って染めます。
白い布に、染料を含ませた大きな刷毛で染めつけるのは、なかなか思い切りが必要でした。


数日乾燥させた後、水洗い。
糊をふやかして取り除くと、糊があった部分は染まらずに白いラインになっていました。
その白いラインに金の顔料で線を描いて完成です。
金の線が入ると一気にキラキラ感がアップして、気持ちも最高に上がりました。


「見るのとやるのは違う」ということを改めて実感し、
体験したからこそ、先生や作家さん、職人さんの技術力の高さにリスペクトしかありません。
また、これだけの工程、手間、時間をかけて作られる着物は、高価なものになると納得しますね。
ブログのトップの写真は今回の講師・石井與子(いしいともこ)先生の作品です。
ちなみに松の葉はぼかしの手法が使われています。
受講生と一緒に、展示されている作品を鑑賞し
「ん〜、すごい!」
とみんなで唸ってしまいました(笑)
今回、久しぶりに感性を刺激され、心が喜ぶ時間を過ごせました。
好きなことをする時間をつくることは、自分を大切にするということ。
自分で自分をご機嫌にできるって、最高ですね。
エセンティア 坂井紀子