「運命の人」は一人じゃない 〜人生を豊かにする出逢いのかたち

今日からお仕事、という方も多いのではないでしょうか。

私も今回は9連休でした。過ぎてみるとあっという間ですね。

お盆ということもあり、普段なかなか会えない親戚たちと集まり、賑やかで楽しい時間を過ごしました。
久しぶりに顔を合わせると、それぞれが年齢を重ね、環境も変わっているのですが不思議と心はあのときのまま。

そして、「私はこれまで本当に愛されてきたのだな」とじんわりと胸に広がる幸せを強く感じました。若い頃には気づけなかったことに、歳を重ねることで気づける。

歳を重ねる、ってやっぱり素敵なことですよね。

「運命の人」ってどんな人?

さて今日は「運命の人」について綴ってみたいと思います。

皆さんは「運命の人」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
(そういえば歌にもありますよね、何曲か。笑)
映画や小説のように、ある日突然出会い、まるで導かれるように惹かれ合うーーそんなロマンチックな場面を想像する方も多いかもしれません。

私自身はこれまで「運命の人」について深く考えたことはあまりありませんでした。
ただ漠然と、「必然的に出会って、自然と人生を大きく変化させてくれる存在」と思っていました。

アドラーの考える「運命の人」

そんな私にひとつの気づきを与えてくれたのが、アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーの言葉でした。

彼はこんなふうに言っています。

〜我々には「運命の人」などいないのだし、その人が現れるのを待ってはいけない。待っていたのでは何も変わらない。〜

初めは「??」と意味がわかりませんでした。
「運命の人はいない?待ってはいけない?」

けれど、さらに読み進めると、アドラーはこうも言っていました。

〜我々はいかなる人も愛することができるのです。出会いのかたちなど、どうでもいい。
もしもそこからほんとうの愛を築いていく決意を固め、「ふたりで成し遂げる課題」に立ち向かうのであれば、いかなる相手との愛もありえます。
運命とは、自らの手でつくりあげるものなのです。〜

運命の人は「出会うもの」ではなく「育てていくもの」

私は、運命の人とは”出逢うべくして出逢う特別な人”だとも思っていました。
アドラーのこの言葉を知るまでは。

知ってからは、運命の人は最初から存在しているのではなく、
「この人を大切にしたい」と自分で決め、関係性を育てていく中で運命の人になっていくのだと、自分なりに捉えました。

出逢いは必然かもしれませんが、そこからどう関係を築くかは自分次第なのですね。

考えてみたら、出逢った瞬間に「この人は運命の人」と分かることなんて実際にはほとんどありませんよね。むしろ最初はただの知り合いや友人だった人が、時間をかけて心を通わせていくうちに「特別な人」になっていく。
それが本当の「運命の人」なのかもしれません。

怖いけれど・・自分で決める勇気

ただ、この「自分で決める」ということには勇気がいります。
なぜなら、自分は「大切な人だ」と思っても、相手がそう思ってくれるかどうかは分からないから。
そのギャップに傷ついてしまうのが怖くて、最初から一歩を踏み出せない人も多いと思うのです。

でも怖くても決心して進んでいく
ときには心が折れそうになっても、関係性を諦めずに向き合っていく。
そうやってお互いの時間を重ね、少しずつ関係性を築いていくことが「運命の人」を創り出す過程なのだと思います。

時間は人生そのもの。
だからこそ、その大切な時間を「一緒に過ごしたい」と思える相手がいることは、それ自体が奇跡であり、幸せなのだと感じます。

運命の人を創るために大切なこと

アドラーの言葉を読みながら、私の中で整理されたことがあります。

それはーー

・決めること
・諦めないこと

この2つが、運命の人を育てていく大切な要素なのだということ。

「誰かを愛することは、運命の人だと信じることを決意しただけ。」
そんな風にアドラーは言いました。

私としては、「え〜ちょっとロマンチックさに欠けるわー」と思ってしまいますが笑、でも実際はとても現実的で力強い。
愛も、運命も、与えられるものではなく、自分の意志で築いていけるのですね。

運命の人は一人だけじゃない

そしてもうひとつ思ったこと。
「運命の人」は必ずしも一人でない、ということです。

もちろん、恋愛や結婚という意味では一人の相手を選ぶことになるかもしれません。
でも人生を豊かにしてくれる存在、共に何かを成し遂げる仲間、魂が共鳴する友人などーー
私たちは生きていく中で、何人もの「運命の人」に出会う可能性があります。

多くの人を必要とするわけではないけれど、それでも何人かの「運命の人」と出逢えたら、きっと人生はさらに豊かで彩りに満ちたものになる。

終わりに・・

「運命の人」という言葉は、どこかロマンチックで、特別なもののように思われがちです。
しかしアドラーの言葉を通して気づいたのは、
運命の人とは「育てていくもの」だということ。

その人を大切にすると決め、諦めずに関係を築き、時間を重ねていく。
その時間の中で、自分自身も大きく成長していくのでしょう。

その先に「運命の人だった」ときっと確信できる瞬間がある。

そう考えると、「運命の人」はただの幻想ではなく、誰もが自らの手で創り出せる現実なのだと思います。

ロマンチックではないようなので、まぁ一筋縄ではいかない場合も多々あるんじゃないか・・、と付け加えておきます。
(だからこそやりがいがあるのかもしれませんが。笑)

そうは言ってもーー
大変であろうと、自分が特別な「愛」を届けたい、渡したい、と思える人がいることこそ、人生の一番の幸せ。
その出逢いに感謝しながら、これからも大切に育んでいきたい、と心から思います。

 

本日も最後までご覧くださってありがとうございます。
今週も、どうぞ軽やかに、あなたらしく。

エセンティア 設楽明子

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