和裁を通して学んだ日本の丁寧さ

エセンティアの坂井紀子です。

着物の着付を始めた頃、母の着物や祖母の着物を着てみようとした時に、裄(ゆき・袖の長さ)が短い…となりました。
着付けの仕方で少しは長く出来るのですが、それではカバーできないほどの着物はお直しに出そうかどうしようかと悩みました。

ふと自分で直せるかも…と思いつき探してみたところ、市内で和裁を教えていただける教室が見つかりました。
4年前のことです。

先ずは浴衣のお直しからスタートしました。
私が若い頃に着ていた浴衣が、やはり娘には短かったのです。

縫い付けられている袖を外し、袖側のギリギリまでと、身ごろ側のギリギリまで長さを出し、また縫い付けていきます。
そうすることで4センチほど袖が長くなり、娘にも着てもらうことが出来ました。

他にも裏地のない着物(単・ひとえ)を何枚か直し、次に裏地のついた着物(袷・あわせ)にも挑戦しました。

その後、反物から浴衣を仕立てることに!
週に一度、行けたり行けなかったりの二時間のお教室でしたので、一年かけて仕上げるつもりで取り組み、なんとか夏のイベントで着ることが出来ました。

 

和裁を学んでいくと、その過程の丁寧さに驚くばかりでした。

洋裁ではチャコペンで線を書いていきますが、和裁ではきりびといってしつけ糸で仕上がり線に印を縫い付けていきます。
印がついたら縫っていきます。こちらもミシンではなく手縫いです。
先生曰く、ミシン仕上げよりも手縫いの方が、着物が柔らかく仕上がるそうです。

正絹の着物の時はぬい糸も正絹の糸を使います。
この時、厚紙に巻かれている糸の場合は、糸に折れ目がついているので糸にアイロンをかけました。
糸にアイロンというのは初めての経験で衝撃的でした。

その他にも仕上がりの美しさのために、ミリ単位で微調整を加える箇所も多く、反物から着物に仕立てられるまでに、どれだけの手間と心配りがあるのかと感心しました。

 

そもそも反物になるまでもたくさんの手が携わっています。
繭から生糸、生糸から反物の形になり、絵付けがされる。

それぞれの場所の職人さんに丁寧に仕上げられていくのですから、見るだけで美しいと感動するのは当然なのかもしれませんね。

そして、そこまでのことができるのは、日本人だからなのではないでしょうか?
繊細な感性と心配り、そして手先の器用さがあってこその伝統文化なのだと思います。

自分が持っているものは、当たり前すぎて気づいていなかったり、意識していなかったりということがあると思います。
すでに自分の中にある日本女性のDNAを、意識して感じて欲しい。
DNA感じることで、自分の可能性を信じる力になるはずです!



私は今月で一度和裁を卒業することに決めました。
この4年間を体験する前と今では、着物に対する意識が変わりました。
実際に体験・経験すること、学ぶことは、やはり思っているのと違った発見が必ずあります。
人から聞いて想像しているのと自分が経験するのは全く違いますね。

ですから、ここからはまた違ったところ、違ったことを学びたいと思っています。
学ぶことでまた違う自分の世界が見えてくる!
そう思うとワクワクしてきます✨

Japanese Beautyではセミナーやイベントを通して、そういったことも皆様にお伝えしていきます。
ぜひ皆さまもそんな体験・発見をしていきませんか?
この春、一緒に一歩を踏み出しましょう♪

 

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